日本最大級のハンドメイド作品コンテスト「tetoteハンドメイドアワード2015」のグランプリに、ハンドメイド雑貨専門店「COCOROKIDS」(和歌山市園部)のオーナー、山本絢心(じゅん)さん(41)の「アメリカンバス☆メイキングカー」が選ばれた。コンテスト初挑戦で、応募約8000作品の頂点に立った山本さんは「『まさか』とビックリ。皆さんの応援のおかげです」と喜びいっぱいに話している。
受賞作はアメリカンバスをイメージ。大きさは正面の幅30㌢、長さ50㌢、高さ36㌢。カート式で車輪も付いており一見バスだが、屋根部分を開ければ鏡も取り付けられたメークボックスだ。コンテスト実行委員会による審査に加え、インターネットによる一般投票で選ばれた。
小さな子どもが乗って遊べるよう木製の頑丈な造りで、化粧品の他にアクセサリーなども収納できる。天然塗料で色付けし、アンティーク調の温かみのある加工が施されている。
山本さんの前職は大工。小さい頃から車のプラモデル作りなどが大好きだったという。受賞作には「一代だけで終わらず、子どもや孫の代まで使ってもらえるようなものに」との山本さんの思いが込められている。
子どもが成長して遊ばなくなっても母親がメークボックスとして利用でき、また、使っていた女性に子どもが生まれた際には、おもちゃとして遊ぶなどの使い方が考えられる。
山本さんは「子どもが大きくなっても『お母さんが使ってたやつ』と愛着を持ってくれたら、うれしい」と笑顔を見せる。生み出す作品はポップでカラフル、遊び心にあふれ、これまでに手掛けた木製のままごとキッチンも好評だ。
作品は4月下旬に東京ビッグサイトで開かれたアジア最大級の「日本ホビーショー」に出展された。また、グランプリ作品は商品化されることが決まっており、山本さんの作品は今後キットとして販売される。
バスに続きトラックやミニカーも誕生。最近では作品依頼も多く、車のナンバーを記念日にしたり、屋根に乗せるサーフボードは愛用のものと同じデザインにしたりするなど、こだわりのリクエストをする人も多いそう。山本さんは「今後はオリジナルのデザインで楽しい作品を作りたいですね」とさらなる意欲を燃やしている。
問い合わせは同店(℡073・499・5514)。