特殊詐欺の被害を防いだとして和歌山東署(西村俊彦署長)は20日、わかやま農業協同組合高積支店の南方啓吾さん(28)に感謝状を贈呈した。県警が5月1日から県内の金融機関の協力で運用開始した「高齢者の高額現金出金時の全件110番通報」による未然防止第1号になった。
南方さんは今月7日、同署管内に住む80代の高齢女性宅に訪問した際、女性が老人ホームの入居権購入に絡む詐欺話にだまされ、200万円を振り込もうとしていたところを未然に防いだ。女性は当初、南方さんに「めいの娘が結婚するので現金が必要」という口実で出金を頼んだが、切羽詰まった様子がいつもと違う雰囲気だったことから南方さんが不審に感じ、県警に110番通報したことで、被害防止につながった。
西村署長から感謝状を受け取った南方さんは「地域貢献がわれわれの仕事であり、被害を食い止められてうれしく、光栄に感じています」と喜んだ。
南方さんは、約2年前にも特殊詐欺の被害を防止したとして同署から感謝状を受け取っている。