今月3日の今季最終戦を勝利で飾った男子バスケットボールNBLの「和歌山トライアンズ」の選手11人全員が、14日に自由契約リストに登録された。
チームはことし1月、前運営会社の破綻により廃部の危機に陥ったが、県バスケットボール協会やブースター、全国的な募金活動などの支援により、今季の継続が決定。当初のメンバー5人とつくばロボッツの元選手5人、外国人選手がシーズン途中で合流するなど異例の事態となったが、石橋貴俊ヘッドコーチの下で勝利を目指し活動を続けていた。
チームは、エース川村卓也主将がけがで長期離脱するなど苦しい状況に追い込まれ、敗戦が続いたが、最終戦は、各選手の最後の闘志により兵庫ストークスを81―67で破り、有終の美を飾った。
しかし、来季については、運営資金面などを理由に、リーグの審査で参加が認められなかった。
自由契約リスト登録の発表を受けて、地元出身として親しまれた寺下太基選手は「今日、自分も含めて和歌山トライアンズの全選手が自由契約選手リストに載りました。このオフシーズン、自分にとって人生のターニングポイントになりそうです」とコメント。ブースターからは「悔しい」「こういうのを見てしまうと…やっぱり現実なんだと実感してしまう」などの他、「みんな移籍先が決まるといいですね」「これから大変ですが体調に気をつけてください」など多くの励ましが寄せられた。