架空請求詐欺の被害を未然に防いだとして、岩出署(寺園勝人署長)は12日、岩出市相谷の紀泉台郵便局(北本喜久局長)に感謝状を贈呈した。北本局長(59)は「身の引き締まる思い。今後も犯罪が起こらないよう対応していきたい」と話している。
先月14日、市内在住の女性(47)が同郵便局を訪れ、現金書留封筒の購入を申し込んだ。職員が送金の理由を質問すると、女性は思い詰めたような表情で「お金を送らないと大変なことになる」などと返答。詐欺だと感じ、岩出署に110番通報した。
同署によると、同日午後0時40分ごろ、女性の携帯電話に男から「サイト利用料の未払いがある。送金しなければ裁判で訴える」などと電話があったという。女性は同郵便局を訪れ、男に言われた通り約67万円を送金しようとしていた。男性が名乗った会社名は過去に他府県で発生した詐欺事件で使われていた名前だったという。
同郵便局では普段から積極的に高齢者へ声掛けをしており、送金などをする場合は社員が局長や上司に報告。今回の事案でも北本局長に報告があり、的確な対応が被害防止につながった。
感謝状を贈呈した寺園署長は「今後も詐欺事件の根絶を図っていく。迅速に対応し、広報啓発に努めていく」と話している。