県立高校の在り方を考える、県教育委員会の「きのくに教育審議会」第4回会議が27日、和歌山市の県自治会館で開かれ、県教委は適正な学校規模や定時制高校の在り方など、これまで会議で意見を交わしてきた内容をまとめた素案を審議会に提出した。
同審議会(会長=薮添泰弘・学校法人東海学園長)は、教育の重要事項の審議などのために設置され、教育関係者や経営者、保護者らで組織。ことし1月からは「県立高校の今後の在り方について」をテーマに審議を重ねてきた。
素案には、1学年当たり4学級から8学級という従来の適正規模を下回っても、学校を存続させる考え方が必要とする「全日制高校の適正な学校規模の在り方」や、自然に恵まれた学習環境や小規模であることのメリットを生かした学校づくりなどを示した「分校・分校舎などの小規模校の今後の在り方」、キャリア教育・職業教育の充実などを盛り込んだ「多様なニーズに応えるための学校の特色化」などが記されている。
この日の会議には宮下和己教育長、牧野行治教育企画監も出席し、素案を基に審議。委員は「『とりあえず普通科』とならないように、中学校の早いうちから高校の特徴を知ってもらうことが必要」など、記述を追加すべき内容について意見を出し合った。
県教委は今後、今回の会議や県民から受け付けた意見を反映させ、8月に県立高校再編整備計画を策定する方針。