今週は、デモンストレーションスポーツのビーチボールバレーが行われる美浜町を紹介したい。
美浜町は日高郡の西端に位置し、町の南側は紀伊水道に面している。太地町に次いで、県内で2番目に面積が狭い町。
全長約6㌔の松林が広がる煙樹海岸県立自然公園は、美浜町を代表する観光地。松林は紀州徳川家初代藩主の徳川頼宣が防潮のために植林させたものといわれている。競技会場となる美浜町体育センターは、同公園に隣接。雄大な太平洋を望む煙樹ヶ浜にも程近い。
町西部の日ノ御埼の突端に立つ紀伊日ノ御埼灯台は、太平洋と瀬戸内海の境目にあたる場所。同灯台と徳島県の蒲生田岬を直線で結んだラインが境目であると定義されている。
灯台周辺は「日の岬パーク」として整備。高台に位置し、巨大な風車と灯台を望む風光明媚なところで、和歌山県朝日夕陽百選に選ばれたスポットもある。現在、災害による影響で灯台までの道路を通行することができないが、ここから灯台を眺めることができる。
同パークにはカナダ資料館が併設されている。付近の三尾地区(旧・三尾村)は、明治20年代からカナダ・ブリティッシュコロンビア州への移民を多く輩出した歴史がある。カナダから帰国した人々が現地の生活様式を取り入れて暮らしていたことから「アメリカ村」と呼ばれ、現在もバス停の名称として残る。資料館は休館中。
美浜町はその名の通り、美しい海や浜を身近に感じられる町。ぜひ、訪れてみてほしい。(次田尚弘/美浜町)