統一地方選後半戦の和歌山市議選(定数38)は25日、選挙運動も残り1日となり、ラストスパートに入る。各陣営は、最後のお願いコールで候補へのあと1票を呼び掛ける。今選は9人オーバーの47人(現職32、元職2、新人13)が立候補した大激戦。多くの陣営が「今回は手応えが感じられない」とこぼし、疲れも見え始めているが、最後の気力を振り絞り戦い抜く。
今選の大きな注目の一つは、昨年9月に死去した市議会の重鎮、和田秀教氏の前回得票6310票と、今期限りで引退する中村協二氏の4306票を合わせた1万票超がどこに流れるか。
和田氏の地盤だった野崎地区は約1万5000票の大票田。5人程度の候補者が同地区周辺に拠点を置き、激しい票の奪い合いを展開している。中村氏の票は、後継が指名されていないことから、地盤の和歌浦地区周辺の候補者が取り込みを図っている。
別の注目地区では、約2万票と市内最大の票田である宮地区でも複数の候補者が票の争奪戦を繰り広げており、草刈り場の様相を呈している。ある候補者は「少しでも気を抜けば1000票ほどがすぐにどこかにいってしまうだろう」と話し、気を引き締め直している。
その他の地区も予断を許さない情勢で、拡声器の使用が許される25日午後8時まで、激しい舌戦を展開する。