科学技術の研究開発などに顕著な功績を収めた企業の技術者らをたたえる平成27年度「科学技術分野の文部科学大臣表彰」に県内企業3社の7人が選ばれた。
21日、県庁で受賞の伝達式が行われ、技術の改善・向上に貢献した人に贈られる「創意工夫功労者賞」を受けたスガイ化学工業㈱(和歌山市宇須)の寺井敏晃さんと中根機械㈲(田辺市)の新関直之さんに、県商工観光労働部の藤本陽司部長から表彰状が手渡された。
スガイ化学工業の寺井さんは、従来は50回の再利用後に燃焼処理で廃棄してきた、製造工程で排出される廃棄ろ洗液を別の製品の製造工程で有効利用。大幅なコストダウンにつなげた。
中根機械の新関さんは、設置に広いスペースを必要としていた梅果実処理機を改良し、大幅な小型化を達成。省スペース化を実現した。
また、今月15日に文科省で表彰式が行われた、地域経済の発展に貢献した人に贈られる「科学技術賞」を受けた紀州技研工業㈱(和歌山市布引)の加藤展子さんら5人の紹介も行われた。
加藤さんらは、インクが染み込みにくい発泡スチロール容器への印刷を行うインクジェットインクとそのプリンターを開発。発泡スチロールへの印刷の課題だったインクが乾燥しにくいことや、版の作成・管理の必要性、ラベル貼着によるコストアップなどを解決し、定着性の良い赤、青、緑、黒の4色での印刷を可能にしたことが評価された。