今週は、正式競技・特別競技のゴルフ(成年男子・女子)と自転車(ロード)が行われる印南町を紹介したい。
印南町は山と海に囲まれた温暖な土地。かつお節発祥の地としても知られる。農業が盛んで、エンドウ・トマトなどの野菜に加え、スイカ・ブドウ・メロン・イチゴなどの果物、センリョウなどの花卉(かき)が主な産品。観光農園など、その場で収穫し味わえる体験型の施設もある。
自転車(ロード)が行われる「印南町黒潮フルーツライン特設ロードコース」は、沿道に畑やビニールハウスが広がるエリア。選手の皆さんは印南町の自然を全身で感じながら快走できることだろう。
印南町のシンボルとして親しまれているのが「かえる橋」だ。印南駅の北側に位置し、カエルをモチーフにしたユニークな橋で、きのくに線の車窓からも眺められる。町が町の発展への願いを込め、「考える」「人をかえる」「町をかえる」「古里へかえる」「栄える」という5つの〝かえる〟にかけて、平成7年に整備したという。
また、平安時代中期の書家・小野道風(おののとうふう)の、雨にぬれた柳の木へ飛び移ろうとするカエルが、何度も失敗するが、諦めず挑戦するうちにうまく飛び移れるようになったさまを詠んだという「柳に飛びつくカエル」にちなみ、努力や忍耐、挑戦への思いも込められているという。
日々努力を積み重ねてきた選手の方々を応援するかえる橋が、印南町で待っている。 (次田尚弘/印南町)