県議選(12日投開票)は後半戦を迎え、現職1、新人2の3人が立候補した岩出市選挙区(定数2)では各陣営、議席獲得を目指し、市内各地を奔走している。現職はこれまでの実績と経験を武器に票の上積みを図り、新人は無党派層や若年層、浮動票の取り込みに躍起。貴重な一票を求め、熱のこもった戦いを繰り広げている(記事は届け出順)。
山本茂博候補(62)=自民現=は地元の水栖地区を固め、町議会議員時代からの人脈を活用しながら選挙戦を展開。前哨戦では実施しなかった辻立ちを取り入れ、有権者にアピール。「経験、実績を武器に実行力でふるさとを元気にします」と街宣車から声を枯らし、有権者を見掛けると、駆け寄って握手を求めるこまめな活動も。政策として、住民が快適に生活できる都市形成を推進するための「5K」(経済、教育、介護、観光、広域)を訴える。
民主の推薦を受ける山﨑雄彦候補(53)=無新=は、前回の市長選に立候補した市議の協力を得て、浮動票や反自民票などの取り込みを目指す。組織的な活動は公認候補者に及ばないが、足を使った「どぶ板」活動を展開。自転車で全域を巡回し、多い日には10回以上の演説をこなす。本人は「反応もいい。握手をする回数も増えてきている」と手応え。子育てや教育の充実、自然エネルギーを活用したまちづくりなどを主な政策に掲げている。
最年少の川畑哲哉候補(37)=自民新=は、若さと行動力を生かし、地元の高塚で票を固めながら若年層の浮動票を狙う。毎日2~3件の企業の朝礼に参加し、現職に劣る知名度は連日の辻立ちや〝桃太郎〟で挽回を図る。地域活性化の推進や婚活・子育て事業支援、福祉・教育の充実などを政策提言し、新興住宅や駅前で猛アピール。陣営関係者は「地盤と反自民の基礎票がある他の候補者に比べると不利な状況だが、最後まで気を引き締めて戦う」と話す。