県議選(12日投開票)の期間中、唯一の日曜となった5日、和歌山市選挙区(定数15)の候補者17人は休日の人出を求めて東奔西走した。一時晴れたが、あいにくの雨模様で花見客や通行人は少なく、候補者はびしょぬれになりながら自転車で走り回ったり、交差点で手を振ったりしてアピールした。
各候補はそれぞれ午前7時ごろから、事務所近くの交差点などで辻立ちを開始。自転車で一日30㌔走っているという現職は、この日も合羽姿で御膳松や楠見方面などを走った。自転車に付けたのぼり旗はぬれて重くなり、ポールが壊れるアクシデントも。赤く日焼けした顔で「自分の姿を見てもらわんとあかん」と言い、「まったなしの人口激減・超高齢先進県。しっかり政策提言していきたい」と話した。
いつもは買い物客でにぎわう湊御殿のスーパー前も、雨で人の姿はまばら。選挙カーで到着した現職候補は「誰もいない所で演説するの嫌だな」とこぼしながら、住宅街の方に向かってマイクを握り、「人口減が止まらない。少子化問題にしっかり取り組み、安心して暮らせる社会づくりを進めたい」と訴えた。
別の現職候補はぶらくり丁商店街で、のぼり旗を持った運動員らと練り歩く〝桃太郎〟を展開。一店一店の店主らに声を掛け、通行人を見つけると駆け寄って握手。「介護する人もされる人も笑顔になれる県政をつくりたい。県議会に送ってほしい」と呼び掛けた。
前日4日の土曜は晴れ間が広がり、花見客でにぎわう和歌山城に多くの陣営が集中した。また、共産党の穀田恵二国会対策委員長が来和し、パームシティとJR和歌山駅前で候補者の応援演説を行った。国会議員の応援演説は、8日に民主党の枝野幸男幹事長も来和を予定している。