和歌山市消防局は3月27日、全国で初めて最新装置の屈折はしごと高発泡特殊化学消火泡装置(CAFS)を組み合わせた新型車両「多目的特殊消防車」などを導入し、報道陣に公開した。
屈折はしごを装備した車両は同消防局で2台目の導入。特長は、5階部分に相当する13㍍から、橋の下などマイナス2㍍まで到達でき、従来のはしご車よりも可動範囲が広い。CAFSは、通常の10分の1の水量で消火でき、粘着性があるため、マンション火災などでは下の階への水の浸透を回避できる。
この他、火災の約80%がぼやであることを受け、500㍑の水槽を装備した「水槽付小型動力ポンプ積載速時消火指揮活動車」1台を導入し、火災現場に真っ先に急行する指揮隊に配備した。同消防局では初の試みで、中消防署に配備された。
同局は「2台の新車両導入により、ぼや火災を重大化させないようにスムーズな消火活動に期待している」と話している。