果物ナイフを所持していたとして、和歌山市の山田丘危機管理局長(59)が20日、銃刀法違反容疑で和歌山東署に現行犯逮捕された。山田局長は翌日に釈放されたが、22日に市に辞表を提出し、同日付で訓告処分を受けるとともに、退職が承認された。
同署によると、山田局長は同日午後10時45分ごろ、自宅近くの路上で、刃体の長さ約9㌢の果物用ナイフ1本を所持していた疑いで逮捕。タクシー運転手から「客の男がタクシーを降りてから道に座り込んで動かない」と110番通報があり、駆け付けた署員が、調べたところ発覚したという。逮捕当時、山田局長は泥酔しており、所持理由を説明できなかったが、翌日になり、「職場で果物やトマトなどを食べるために自宅から持って行き、週末なので自宅に持って帰ろうとかばんに入れたものである」と説明し、釈放されたという。
尾花正啓市長は21日、「職員が逮捕されたことは誠に遺憾であります。事実関係を確認した上で厳正に対処してまいります」とコメントを発表。22日に「危機管理局長の立場にある職員が酩酊状態に陥った事実は、職責に対する認識が欠如している」などとして同日付で訓告処分にし、同日午前に山田局長が提出した辞表を受理した。
山田局長は23日午後の市防災会議に出席予定だった。退職金は支払われる。危機管理局長の職は、同日付で荒竹宏之副市長の事務取扱となった。