和歌山の伝統に再びともしび――。昨年5月に事業を停止し、閉店していた老舗和菓子店㈱駿河屋の和歌山市駿河町の店舗が24日正午、㈱総本家駿河屋(本社=同市小倉、岡本良太代表取締役)駿河町本舗として再開することになった。元ベテラン職人7人を含む計16人体制で約550年の歴史に新たな息吹をもたらす。
同社は、昨年7月に競売入札で有田市の医薬部外品製造販売会社の役員が個人で落札。その後、同11月7日に会社を設立し、開店の準備を進めてきた。
生産拠点は以前と同じ同市小倉と京都市伏見に置き、伝統の味と技術を守り継いでいく。
同社は「のれんを掲げるにあたり、『菓子のみに生きる』を本分とわきまえ、和歌山の人々に愛され育まれた味と練羊羹(ねりようかん)の祖としての伝統を継承し、精進していく」とコメントしている。