県薬剤師会(稲葉眞也会長)と県病院薬剤師会(那須明弘会長)は2日、「県立医科大学に薬学部増設を求める署名」3万2533人分を仁坂吉伸知事に提出した。県は平成29年に移転する伏虎中学校(和歌山市七番丁)跡地への同学部新設を検討しており、仁坂知事は「励ましの署名だと思って頑張ります」と述べ、知事室を訪れた稲葉会長から署名を受け取った。
署名は昨年9月からことし2月にかけて、薬局を訪れる人らに協力を求めて集めた。稲葉会長によると、和歌山の薬剤師の平均年齢は約50歳で、全国で一番高いという。
稲葉会長は「子どもにはできれば和歌山で教育を受けさせたい、というのが全ての親の願い。そのために大学が必要だとかねがね思っていた。何とか和歌山に薬学部をつくって、和歌山に向いた教育が受けられるようにして、和歌山の医療を発展させる一助にもしたい」。
共に知事室を訪れた県病院薬剤師会の阪口勝彦副会長は、「外の大学に出て戻ってこない若者が多い。薬学部の設置は企業誘致と県の活性化にもつながり、大変重要」と話した。
伏虎中は城北、本町、雄湊の3小学校と統合し、小中一貫校となる計画。城北小の敷地で平成29年4月の開校を目指している。