和歌山市は2月27日、開会中の市議会2月定例会に平成27年度の当初予算案などを上程し、尾花正啓市長は施政方針演説で、市長就任後初の当初予算編成に懸けた思いを述べた。
尾花市長は来年度予算案について「地方創生」「LCC(格安航空会社)の関西国際空港便増加による観光客増加」「紀の国わかやま国体・大会」「市内幹線道路整備」の4つのチャンスを生かすことを強調。予算編成過程で若手職員のアイデア採用を進めたことにふれた。
さらに、関空や高野山との広域観光ルートの確立、貴志川線開業と和歌山公園動物園整備開始の100周年観光誘客などの好機を挙げた他、目玉事業の中央卸売市場観光市場化構想については、「クルーズ客船の入港にも対応した一体的な観光拠点としての整備を、県など関係機関と連携して検討する」と述べた。
財政状況については「改善状況にあるが安心すべき水準ではない」との認識を示し、「今後とも、事務事業の見直しや効率化を進める」と財政健全化への意気込みを示した。
この日は、1529億円の一般会計当初予算案など52議案が上程された他、2月定例会初日に上程された26年度補正予算案など32議案が原案通り可決された。今後は、2日に代表質問、3日に一般質問が行われ、当初予算案などは18日に採決が行われる。