3月29日に和歌山市鷺ノ森の鷺森別院周辺で開かれる「第11回孫市まつり」(孫市の会主催)に向け、メーンイベントの一つ、野外劇の監修を務める俳優の榎木孝明さん(59)が24日、和歌山入り。舞台となる和歌山城や和歌山市駅、鷺森別院などを下見し、地元出演者に殺陣(たて)や演技の指導をした。
ことしは初の試みとして、野外劇を武者行列に盛り込み劇場型で展開。東映の中野広之監督演出、榎木さん監修のもと、雑賀孫市が率いる鉄砲集団・雑賀衆と織田信長軍の決戦を再現する。
この日は中野監督の他、甲冑(かっちゅう)姿の孫市の会(森下幸生会長)メンバー、出演する地元「紀州剣劇隊」の計10人が参加。構えにはじまり、相手役との息の合わせ方など、榎木さんから丁寧に手ほどきを受けた。
榎木さんは時代劇再生運動に取り組んでおり、「孫市と信長の迫力ある戦いを表現したいと思っていた。全国の人に知ってもらえるよう、まずは地元を盛り上げたい。身近にこんなすごい人がいたんだと再認識してもらえれば」と意気込んでいた。
指導を受けた岡村康司さん(57)は「超一流の方に指導をしてもらい、とても身に入った。和歌山を愛する思いを大切に、魂で感じたことを自分の中に取り込んで演じたい」と話していた。