中東への販路開拓を図ろうと、県商工会連合会は今月8~12日、ドバイのワールドトレードセンターで開かれた中東最大級の総合食品見本市「Gulfood2015」のジャパンパビリオンに出展。参加した会員9事業所が、ドバイを中心とした中東のバイヤーらをターゲットに、果樹加工品や調味料などの県産品をアピールした。ドバイの見本市に県内の団体が出展したのは初めて。
県連合会は、全国商工会連合会の補助事業を活用し、事前研修などを行い、会員事業所と出展の準備を進めてきた。
見本市では、会員事業所の梅ジュース、濁りしょう油、米油、ミカン果汁、白桃ジュース、ジャバラ果樹、あんぽ柿、冷凍富有柿、デコポンなどが並び、連日大勢のバイヤーらがブースを訪れた。バイヤーらは試食をしながら商品を品定めして「サンプルを送ってもらえるか」や「価格はいくらか」などと質問。参加事業者は商品説明など対応に追われた。
また、期間中は別会場で開かれていた「JAPANESEFOODEXHIBITION」(農林水産省主催)にも出展。地元の日本食レストランの協力でバイヤーらを招き、出展商品を使った酢の物やてんぷらを振る舞ったり、野外パーティーで情報交換や商談を行ったりもした。
流通ルートや競合する他国を見据えた価格設定など今後の課題はあるものの、約20件の契約が成立するなどの成果があり、会員事業所からは「好評価をもらい手応えを感じている」「和食の地位の高さを感じた」などの声が出ている。
ドバイはイスラム圏のため、イスラム法にのっとった商品であることを認める「ハラール認証」が必要となるが、ドバイの人は甘い飲料やフルーツを好み、現地で日本食ブームが起こっていることから、県産品の販路拡大のチャンスとみられている。
県連合会は「県の特産品の良さをアピールできるよう、今後も海外販路開拓を目指す会員事業所をサポートしていきたい」と話している。