「2015紀の国わかやま国体・大会」を前に、各市町村の競技会場とその周辺の観光資源や地域の魅力について週替わりで取り上げている。
今週は、デモンストレーションスポーツのウオークラリーが行われる太地町を紹介したい。太地町は周囲を那智勝浦町に囲まれ、面積が約6平方㌔㍍と県内で最も狭い町。古式捕鯨発祥の地としてご存知の方も多いだろう。
国道42号の森浦交差点から県道240号へ入ると、観光客を出迎えるがごとく、クジラの親子のモニュメントがある。さらに直進すれば、クジラのしっぽのモニュメントと共に捕鯨船「第一京丸」が展示される「太地くじら浜公園」がある。
海を見れば那智勝浦漁港が程近くにあり、青い空と海の波間に、木々の美しい緑が特徴の美しく小さな島々が多数見える。同公園からは那智勝浦港周辺の周囲17㌔に浮かぶ130もの岩礁を巡る「紀の松島めぐり」の遊覧船が発着。那智勝浦町のホテルから宿泊客の乗船も可能で、観光客に人気だ。
また、近隣には「町立くじらの博物館」がある。館内には400年以上にわたる太地の捕鯨文化を学ぶ展示に加え、シロナガスクジラの骨格標本、イルカを中心に周辺海域の魚類の展示、ゴンドウクジラによるクジラショーなどが見られる。イルカと直接ふれあえたり、一緒に泳げたりする体験コーナーも充実。
都市部では体験できないクジラとイルカの全てがここにある。
(次田尚弘/太地)