岩出署は3日、紀の川市在住の80歳代女性が、警察官をかたった特殊詐欺で約300万円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。
同署によると、2日午後2時30分ごろ、県警の捜査員を名乗る男から女性宅に電話があった。女性は、男から住所と名前を告げられたことで警察官だと思い込むと、「振り込め詐欺の捜査資料の中にあなたの名前がある。急いで口座を解約しないといけない」などという内容を信じ、口座を解約して現金を自宅に持ち帰ったという。
女性は帰宅後、金融機関職員を名乗る男から電話で「うちの人間を向かわせるので現金を預けてほしい」と言われ、直後に別の職員を名乗る男と自宅近くの路上で待ち合わせ、解約した約300万円を手渡したという。女性が家族に相談し、同署へ通報したことで発覚した。
同署は「警察官や金融機関の職員などが、現金の払い戻しや振り込みを指示したり、一方的に自宅に赴いて現金を預かったりすることはない」とし、「家族や友人への相談、警察への通報や確認をしてほしい」と注意を呼び掛けている。