昨年、肺炎で亡くなったロックバンド「キャロル」の元メンバー・ジョニー大倉さん(享年62)の長男で歌手のケンイチ大倉さん(42)と坂本つとむさん(52)が、CDキャンペーンを兼ねた公式の追悼ライブで来県。ケンイチ大倉さんは、父との闘病生活について、「短いようで長く、長いようで短かった。その中で、家族の絆を教えてくれた」と振り返った。
2人は「坂本つとむwithケンイチ大倉」というユニットで活躍。おととし5月、ジョニー大倉さんの肺がんが発覚し、6月から「復活応援ライブ」としてユニットで全国各地を回っていた。県には昨年7月に訪れており、今回が2回目の県入り。ジョニーさんが亡くなった後は追悼ライブとして、12月からお礼を兼ねて各地を巡回。関西は和歌山が皮切りとなり、最終は4月に京都で開催するという。
ケンイチ大倉さんは取材に対し、「余命2週間と宣告されたのに、1年半もよく頑張ってくれた」と父との闘病生活を振り返った。ライブのため臨終には立ち会えなかったが、その数時間前には病室で「立ちたい」と求められたことを説明。「自分が生きているという証を感じたかったのだと思う」と話した。
2人は先月31日、ユニット後援会和歌山支部事務局がある㈲セレネ(岩出市中島、岡本泰宏代表取締役)を訪れ、11日に販売する「JOHNNY Be Back」などのCDをPRし、集まったファンを前に新曲やキャロルの名曲を熱唱した。1日には和歌山市のOLDTIMEでライブを開催した。坂本さんも、父親を亡くし、同様の悲しみを味わった。2人の目標は紅白出場で、「2人と2人の親父の4人で、紅白のステージに立ちたい」と力を込めた。