6月末にオランダで開かれるロボット競技大会 「ロボカップジュニア」 の世界大会に、 県内から初めて和歌山市内の中高生2人が出場する。 桐蔭高校1年生の中井雅人君(15)と智弁和歌山中学校2年生の中尾渓人君(14)のチーム 「MonoChrome」 (モノクローム)。 先月東京で開かれた全国大会のサッカーAライトウェイト部門で準優勝し、 世界大会への出場切符を獲得した。 2人は 「世界一を狙う」 と意気込んでいる。
中井君がプログラム(ソフト)、 中尾君がロボットの組み立て(ハード)を担当。 競技は1チーム2台の自律型ロボットを使ってサッカーを行う。
2人は3年前に桐蔭中で開かれたロボット講習会で出会い、 練習などを通じて、 お互い 「この人とチームを組みたい」 と意気投合。 その後、 週に2~3回のペースで練習場所の中尾君の家に集まり、 ことしに入ってからは、 ほぼ毎日放課後に練習を積んでいる。
日頃から2人のサポートや試合の引率を務める中尾君の母親は、 「世界大会に自分たちで勝ち取った切符で出場する。 この経験が2人にとって大きな財産になる」 と話し、 活躍に期待を込める。
全国大会の同部門には70チームが出場。 2人のロボットは、 試合中にモーターが焼けたりするなどの故障は一切なかった。 中井君は 「(中尾君が作った)ロボットの故障は初めから考えずに、 2台で試合を進めるプログラムをしている」 と中尾君に信頼を寄せ、 「外国での交流を通して、 多くのことを学びたい」。 中尾君は 「後悔はしたくない。 世界を楽しみたい」 と力強く話している。