阪神・淡路大震災から丸20年の節目として和歌山市消防局(林正義消防局長)は16日、職員約400人を動員したメモリアル消防訓練を行った(写真は市提供)。
この日は、同震災があった午前5時46分に消防局から、全職員に招集命令があり、隊員らが各署に集まった。同市中之島の紀の川河川敷「せせらぎ西第2広場」で行われた実践訓練では、同震災時に水道機能停止により2㌔離れた海から取水して消火作業を行ったことを教訓に、1本20㍍のホース50本を連結した放水訓練を実施。厳しい災害現場での作業を想定し、隊員一人ひとりが作業の分担を確認した。
同震災当時、兵庫県神戸市長田区に派遣され消火活動を行った林局長は訓示で、「震災直後の長田区のテレビ映像は、一部の区域で火災だったが、その後にどんどん広がり消防庁から市にも派遣要請があった」とし、「被災地では火災の他にも、多くの不明者の捜索や液状化など悲惨な状態だった。これからもさまざなな想定の大規模災害に備えて職務に当たってほしい」と呼び掛けた。