日本最大級のご当地バーガーイベント「とっとりバーガーフェスタ2014」で、県特産の梅干しまるまる1個と紀州うめどりを使った「まるごと!紀州梅バーガー」が日本一に輝き、開発したパン製造業、㈱カワ(本社・広川町)の川良弘社長ら5人が17日、県庁を訪問し、仁坂吉伸知事に受賞の喜びを報告した。
県産梅の需要拡大に向け、平成24年に発足した県食料産業クラスター協議会の「紀州梅バーガー開発研究会」の取り組みにより開発されたバーガー。ことし6月にカワのバーガーを含む公認3商品が発売されている。
イベントは11月に鳥取県で開かれ、4回目のことしは全国40チームが出場。それぞれ自慢の産品を使ったご当地バーガーを販売した。
審査は一般来場者と審査員で行い、紀州梅バーガーは一般756点(3位)、審査員1383点(1位)、総合2139点を獲得。次点の「あわじ島オニオングラタンバーガー」(兵庫)に400点近い差を開けて見事、優勝した。
優勝後、紀州梅バーガーの販売数は2~3倍に増え、一日に1店舗で160個売れる日も。5カ月間で2万個売れ、梅や鶏の確保という新たな課題も出てきているという。
知事を訪問した本社企画室の川ともりマネジャーは、「梅干しという、とんがった食材とパンを合わせ、いかにバランス良くおいしいと感じてもらいながら、梅のインパクトを与えられるか、という点に苦労した」と、開発時のこだわりを紹介。川社長は「来年の国体で県外から訪れる人や、海外からの観光客にも食べていただき、和歌山のおいしいものを知ってもらいたい」と話し、仁坂知事は「カワさんは和歌山の希望の星だ」と喜んだ。バーガーは材料を確保し、年明けから増産体制に入るという。