向こう一年の無病息災などを祈る「しまい観音厄除(やくよけ)開運大根炊き」が18日、和歌山市の紀三井寺(前田孝道貫主)であり、参拝者は同寺観音講らが振る舞う大根炊きを味わった。
毎月18日は観世音菩薩の縁日。平成13年から毎年、すがすがしい気持ちで新年を迎えてもらおうと、一年最後の縁日に大根炊きを奉仕している。
炊き出しには、地元の布引大根250本を使い、約900杯分を準備。しょうゆ、砂糖、みりんなどの味が染み込んだ分厚い大根が大鍋で炊き出された。
この日、雪のちらつく中、朝から観音講らが温かい大根炊きを用意。その場で食べたり、家族の分を持ち帰ったりする参拝者が続々と訪れた。
同市冬野から毎年訪れるという男性(71)は「一年の締めとして大根炊きを楽しみにしています。身も心も温まりますね」とにっこり。前田泰道副住職は「大根炊きをいただいてもらい、健康に過ごしていただきたい。来年の平穏を願います」と話していた。