世界で読まれているトラベル雑誌「ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー」の最新号(12・1月号)で、「2015年に訪れるべき世界20選」に日本から唯一、高野山が選ばれた。他にフランスのコルシカ島、モン・サン=ミシェル、スイスのツェルマットなど、そうそうたる観光地が選ばれており、高野山に対する世界の注目度の高さがうかがえる。
同誌は1984年創刊。世界各国の魅力的な風景・リゾート地を取り上げ、年8回発行している。本社がある米国をはじめ、ベルギー、オランダ、中国など、世界14カ国で発売されている。
県は海外メディアへの観光PR事業を積極的に展開しているが、同誌に関してはこちらから取材を持ち掛けたわけではなく、掲載後に日本政府観光局から知らせがあったという。
記事では、高野山は816年に弘法大師空海が開いた真言密教の聖地であること▽大阪から2時間というアクセスの良い立地にありながら、厳格にその神秘性を保ち続けていること▽宿坊で勤行(ごんぎょう)などユニークな体験ができること▽2015年は高野山開創1200年という記念の年であること――などが紹介されている。
県観光連盟は「来年度は米国市場に力を入れていこうとしていたところで、取り上げていただき驚いた。高野山はまさに来年訪れるべき場所で、ありがたい」と喜んでいる。
同連盟によると、国内からは2011年に「Shikoku」、13年に「Kyoto」が世界20選に選ばれている。