紀の川市役所の職員向けに開かれた手話教室のメンバーが中心となり、紀の国わかやま国体・大会のイメージソング「明日へと」を手話で歌った動画の作成に取り組んでいる。撮影した動画は、動画サイト・ユーチューブに投稿する。今月20日をめどに配信予定。
ことし1月に手話を言語と認定する国連総会の「障害者権利条約」が批准され、より多くの人に手話を知ってもらおうと、障害福祉課の福井昭子さん(55)、健康推進課の井本知江さん(48)、下水道課の筒井勝己さん(43)が企画した。9月末に市役所の全職員に参加を呼び掛け、職員の有志や聴覚障害者、市内の手話サークルのメンバーも加わり、約100人の賛同者が動画に出演している。
撮影場所は市役所前や国体の開催会場、青洲の里、和歌山電鐵貴志川線などさまざま。市役所2階の本庁と南別館をつなぐ通路では、子どもから高齢者まで幅広い世代の約60人が出演し、手話を交えながら手と心で歌い上げている。
動画には両大会マスコットの「きいちゃん」をはじめ、同市観光協会の「ぷるぷる娘」や青洲の里の「青洲くん」らゆるキャラたちも登場している。
福井さんは「一人でも多くの人に興味を持ってもらいたい。手話が市民権を得て、より広がっていくことを願っている」と話している。