無登録でFX取引(外国為替証拠金取引)の出資を募ったとして県警生活環境課は2日、投資勧誘会社「フローリッシュ・ジャパン㈱」の経営者、高野真樹(42)=東京都江東区=、会社員の池宮寛師(24)=大阪市=の両容疑者を金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で逮捕した。高野容疑者は容疑を認めているが、池宮容疑者は否認しているという。
2人はことし4月4日、和歌山市内の喫茶店でセミナーを開き、市内の無職の男性(79)に対し、もうけ話を持ち掛け、国に許可を得ずに金融商品投資を勧誘した疑い。この男性は、30口計300万円を出資していたという。週1回のセミナーには、多い日で50人ほどが集まっていたという。会場は、喫茶店の他、市民会館の会議室を借りて行うこともあったという。男性の他、市内に多数の被害者がいるとみられている。
同社は、実際には投資を行っていなかったものの、昨年5月から1年間で全国約1500人から15億円を集めていたという。集めた金は、自転車操業的に顧客の報酬や会社の運営などに充てていた他、個人的な利益を上げるため、集めた金の一部でFX取引に投資していたが、1億8000万円の損失が出ていたという。同課は、詐欺容疑も視野に入れさらに調べを進めている。