総合学習の授業で完成させた作品を役立ててもらおうと、県立貴志川高校(紀の川市貴志川町長原、楠見隆功校長)の人間科学科1年生37人は10月31日、イーゼルや図書台などの木工品を、松下裕同市教育長に贈呈した。作品は市内にある5つの図書館に設置する予定だという。
県の「紀の国森づくり基金活用事業」を活用。同校はこれまでに、ベンチや滑り台などの木工作品を地域の駅や施設に寄贈している。
生徒は7月末に新宮市熊野川町で宿泊研修を行い、森林伐採を体験。9月末に同校の校庭で電動ドリルを使って木に穴を開けたりくぎを打ち、作品を組み立てた。
寄贈した作品は図書の展示台(高さ180㌢)やイーゼル(同140㌢)、卓上用イーゼル(同30㌢)、車輪付きの可動台(同60㌢)、木箱(60×40×20㌢)の5種類を各5つ。
山本隼平君(15)と池辺杏花さん(15)から作品を受け取った松下教育長は「皆さんの温もりが市民に伝わることをうれしく思う。丁寧に大切に使わせていただきます」と礼を述べた。山本君(15)は「慣れない作業で作るのは難しかった。みんなに使ってもらえることをうれしく思います」と話していた。