南海電鉄は1日、和歌山市の加太線沿線の魅力を発信する「加太さかな線プロジェクト」を新たに開始する。漁師町・加太自慢の魚や、風光明媚(めいび)な景色、温泉などのPRを通して、加太までの鉄道旅行の楽しみや期待感を創出。「加太線フォトコンテスト」の入選作品を使ったラッピング列車の運行も始める。
加太、磯の浦の両観光協会と共同で実施。加太線の各駅には、県立和歌山工業高校の生徒が加太の間伐材で作った駅名看板を順次設置していく。同日午前9時半から加太駅で看板の除幕式がある。
同駅では土曜と休日、駅係員がオリジナル前掛けを着用して駅利用者をお出迎え。前掛けの販売も行う。また、釜揚げしらす、干物、味のりなど、地域で販売している名産品18点を「おすすめ品」に選定。分かりやすくロゴシールを貼ってPRする。
地元の黒穴子を使った新名物も開発。「黒穴子丼」を活魚料理いなさ、「黒穴子天ぷらうどん」を休暇村・紀州加太で販売する。
主な駅や列車内にはPRポスター約1000枚を掲出し、プロジェクトを盛り上げる。
ラッピング列車には、この夏実施したコンテストの入選作品20点を各B1サイズでデザイン。作品を通して美しい海岸の夕景などをアピールする。
おすすめ品と新名物は1日に淡嶋神社前で開かれる「紅葉鯛祭り」でも販売。南海電鉄では「魚を切り口に、もっと多くの人に加太の魅力を知ってもらいたい」と話している。