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創業100周年で式典 本州化学工業

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 合成染料の国内生産化に初めて成功した和歌山市出身の由良浅次郎(1878~1964)が創業した化学製品メーカー、本州化学工業㈱(本社=東京都、船越良幸社長)の創業100周年記念パーティーが9日、和歌山市のホテルグランヴィア和歌山で開かれた。取引先や協力会社、地元自治体などから約400人が出席し、101年目へと新たに踏み出す節目の年を祝った。

 船越社長は、100年の社歴を振り返り、2回の世界大戦や石油化学の出現と拡大、オイルショックによる大不況などを経て、主要製品を染料原料から汎用化学品へシフトし、ファインケミカルへと転換してきたことなどを紹介。「時代や社会の要請によって私たちの業態を変化させていかなければならない。スピード感を持って新製品の開発に果敢にチャレンジしていく。和歌山工場を中核として維持、発展させ、世界に向けてグローバルに展開していく」と、さらなる発展へ決意を述べた。

 来賓を代表して仁坂吉伸知事は「和歌山を引っ張ってくださり、心からお礼を申し上げる。ますます磨きをかけて世界に向けて羽ばたいてもらいたい」と祝辞。鏡開きが行われ、尾花正啓和歌山市長の発声で乾杯した。

 同社は大正3年11月、創業者・由良浅次郎が由良精工合資会社として和歌山市に設立。日本で最初となるベンゼン精留装置を建設、アニリンの工業的製造に成功し、翌年には同市小雑賀に工場を建設した。昭和30年10月に商号を現在の本州化学工業に変更。36年12月には東京証券取引所市場第二部に上場した。平成13年11月にはドイツに子会社を設立するなど現在まで発展を続けている。

100周年を祝って鏡開きをする船越社長(中央)と来賓ら

100周年を祝って鏡開きをする船越社長(中央)と来賓ら


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