月が地球の影にすべて隠れる皆既月食が8日夜、日本全国で観測され、和歌山市の夜空にも赤銅色に染まった満月が浮かび上がった。
全国で見られる皆既月食としては平成23年12月10日以来、3年ぶり。今回は観測条件が良く、午後6時14分から満月が欠け始め、7時24分には完全に地球の影に入った皆既食となり、赤く暗い姿に。約1時間後、光を取り戻し始め、9時34分に月食は終了し、満月に戻った。
同市西高松の和歌山大学松下会館では観月会が開かれ、望遠鏡にたくさんの親子連れらが列をつくった。
月が徐々に欠けていく様子に、参加者は「すごい」「きれい」と歓声。近所から子ども3人と来場した尾野香織さん(42)は「子どもに見せられてよかったです」、望遠鏡をのぞいた長女・心雪(こゆき)さん(10)は「黒が濃かった。アリがたくさんいるみたい」と話していた。