食中毒について理解を深めてもらおうと、内閣府食品安全委員会主催の「食品のリスクを考えるフォーラム」が10日、和歌山市毛見の県立わかやま館で開かれ、公募で集まった約40人が参加した。
同委員会は平成15年に設置。食品中に含まれる農薬や添加物などが健康に及ぼす影響を科学的に評価している。その取り組みなどについて国民の理解を進めていくため、消費者や関係者と情報共有、意見交換する場「リスクコミュニケーション」を開催。今フォーラムもその一環で、県、県くらしの研究会と連携して開いた。
同委員会リスクコミュニケーション専門官、武元民雄さんが委員会の活動などを紹介。食品の安全性については、どんな物でも摂取量によっては有害にも無害にもなるとし、「安全な量を知ることが最も重要」と基本的な考え方などを話した。その後、カンピロバクター、O157などの食中毒について解説し、参加者と意見を交わした。
県食品・生活衛生課によると、平成25年に発生した食中毒は全国で931件(うち県内3件)に上っており、患者数は2万802人(同25人)、1人の死者が出ている。