紀州三大祭の一つ、粉河産土神社の祭礼「粉河祭」(粉河祭保存会主催)が26、27の両日、紀の川市の粉河とんまか通り周辺で開かれ、地域住民や観光客ら約5万2000人(主催者発表)でにぎわった。27日の本祭では2年に一度の「渡御式」が行われ、大行列が観衆の注目を集めた。
ことしは同神社の禰宜・大畑梓さん(25)が、400年以上の同祭の歴史上初めて女性祭主を務めた。また県無形民俗文化財指定50周年を記念し、仁坂吉伸知事も行列に参加した。
渡御式では先導役の先達が行列の先頭に立ち、赤の狩衣姿で馬にまたがり、菅笠の縁に紙のしでを張り巡らせて顔を隠した稚児や武者姿の稚児の他、粉河寺名物の大うちわなどが次々と登場。粉河産土神社を出発し、御旅所のある粉河小学校までを練り歩いた。また粉河中学校吹奏楽部の演奏や子どもだんじりもあり、盛り上がった。
26日の宵祭では、粉河駅前から粉河寺大門までの同通りに5基のだんじりが並び、薄暗くなった午後7時から運行を開始。きらびやかに飾り付けられただんじりが勇敢に駆け抜けた。