8月3日告示、10日投開票の和歌山市長選を前に、立候補予定者6人が出席した公開討論会が25日、同市小松原通の県民文化会館で開かれた。6人が一堂に会して意見を戦わせるのはこれで2回目。予定候補者らは集まった約300人の前で、それぞれが考える市政の課題に対する政策について発言した。
予定候補者は五十音順に、元市議の遠藤富士雄氏(67)=鳴神=、元県県土整備部長の尾花正啓氏(61)=東高松=、洋服店経営の小早川正和氏(61)=中之島=、市議の芝本和己氏(46)=島橋南ノ丁=、元農協職員の中津孝司氏(66)=西浜=、元県議の浜田真輔氏(52)=府中=の6人。
若手経営者を中心につくる一般社団法人和歌山青年会議所(松嶋信寿理事長)が主催。コーディネーターは、和歌山大学地域連携・生涯学習センターの西川一弘講師が務めた。
討論会では、市政の5つの課題について○×で回答する質問があった他、6人それぞれが一番関心がある課題について意見を述べた。
「安定型処分場は全国的にも不安視されている。管理型にするべきで、さらに滝畑地区の理解がなければ建設してはならない」(芝本氏・山口地区産廃)▽「高齢化社会では公共交通が頼りになる。貴志川線も市がイベントを積極的に展開して、観光の面でも盛り上げて運営を守る」(浜田氏・貴志川線支援)▽「若い人がまちなかから減っている。ビッグ愛の場所を大学拠点とし、放送大学などを運営し、学びの場を増やすべきだ」(小早川氏・市内の大学誘致)▽「産廃処分場は必要だが活断層の上で県の災害危険地域に指定されている場所にはいらない。もっと適切な場所があるはずだ」(遠藤氏・山口地区産廃)▽「人口減少社会ではコンパクトなまちを目指すべきで、下水道整備などをまちなかに集中させることで、維持管理費も少なくてすむ」(尾花氏・中心市街地活性化)▽「反対署名が14万人分も集まっているのに、市長がもっと早く建設に対して意思表示をするべきだったのではないか」(中津氏・山口地区産廃)――(発言順)などの意見があった。