県消防学校(和歌山市冬野)のいじめ事件で同校は25日、加害者のいじめや暴力をあおっていたとして、橋本市消防本部所属の男性消防士(20)を謹慎3日間(30日~8月1日)の懲戒処分とした。
県庁で会見した糸魚川隆司校長らの発表によると、謹慎となった消防士は、18日に傷害容疑で逮捕された森田大翔容疑者(21)=退校処分=がいじめ、暴力行為をした際、近くでその行為を笑ったり、面白がったりした他、被害学生の顔にシェービングクリームを塗り付けるなどの嫌がらせをしていた。暴力行為はなかったという。
また、森田容疑者や同消防士とよく行動を共にしていた18~22歳の男性入校生7人に対し、いじめを知っていながら止めず、教官にも報告しなかったとして、厳重注意とした。
再発防止策としては、学生との面談や寮内の巡視の回数を増やし、学生の状況把握に努める他、来週から学生の相談窓口を設置し、同校教頭や県消防保安課副課長が担当する。さらに、来年度から同校のカリキュラムにハラスメントやいじめに関する講義を設けるとしている。