和歌山市ににぎわいを取り戻そうと、和歌山信愛高校(森田登志子校長)=同市屋形町=の1年生276人が、2030年の「まちなか再生計画」策定に向けて取り組んでいる。18日には、第1回のワークショップが開かれ、「住む」「楽しむ」「働く」の各班に分かれて議論した。企画した同校教諭の大村寛之学年主任(39)は「最終的には、市の職員の方の前でプレゼンテーションし、市政に生徒の声が届けば」と話している。
ワークショップで生徒からは、「JR和歌山駅周辺に大型スーパーを増やす」「大学を増やして若者を呼び込む」「都市化は諦めて、1週間体験など田舎の観光農業市を目指す」などの活性化アイデアの他、「国体が終わったら、国体マスコット『きぃちゃん』をふなっしーのように動き回らせて喋(しゃべ)らせる」など女子生徒ならではの発想もあった。今後月1回、計6回程度議論し、12月をめどに意見をまとめ発表する。
参加した中平理奈さん(15)は「これからの和歌山は、都会ではなく田舎や和歌山城などをもっとアピールすればいいと思います」と話していた。
◇
同校の卒業生の半数以上が県外の大学などに進学し、その後に就職などで県内に戻ってくるのは一部という。県外への若者移転や少子化は、教育現場にも影響する重要な課題になりつつある現状という。