和歌山市松江北の市立河西中学校(全校生徒563人)で11日午前、異臭騒ぎがあり、1~3年生41人が気分不良を訴え、日赤和歌山医療センターに搬送された。重症者はなく、この日の夕方までに全員帰宅した。消防と警察が異臭の原因を調べている。
市消防局によると、11時30分ごろ、同校職員から「異臭で生徒が気分不良を訴えている」と119番通報があった。同32分に現地指揮所を設置し、消防18隊50人が出動。消防の到着時にはすでに異臭はなく、ガス検知器で校内外や松江小学校周辺などを確認したが反応はなかった。
搬送されたのは1年生26人、2年生12人、3年生3人。1年生は南校舎2階の教室と運動場、2年生は南校舎3階の教室、3年生は北校舎2階の教室でそれぞれ授業中だった。
生徒は頭痛や吐き気を訴え、異臭については「かいだことのない、かんきつ系の臭い」「ミカンが腐ったような臭い」などと話しているという。
他の生徒は一度体育館に集めた後、午後1時45分に全員帰宅させた。
この日、学校東側の集合住宅で、業者が原液を1000倍に薄めた殺虫剤100㍑を散布する作業を行っており、消防などが関連を調べている。
異臭騒ぎがあった翌12日、同校では特に大きな混乱もなく、通常通りの授業が行われた。
同校によると、同日朝に校内放送を使って「原因は現在のところわからないが、安全は確認されているので、安心するように」などと登校した生徒全員に報告したという。