紀の川市の粉河寺で、仏への供え物を調える「御供所(ごくしょ)」の建て替え工事が終了し、御供所内仏本尊である阿弥陀如来の開眼供養を兼ねた落慶法要が4日、執り行われ、出席者ら約30人が完成を祝った。
法要は同寺役員らの他、近隣寺院の住職9人が出仕して厳粛に営まれた。散華を行いながら唱える四奉請や般若心経の読経などがあった。その後、同寺の逸木盛修管長が工事の経過を報告し、出席者らは完成した建物内を見学した。
以前の御供所は昭和12年ごろに建て替えられたが、柱が細く、耐震補強がなされていなかった。平成22年8月に着手した今回の新築工事では、耐震化に加え、熱感知の火災報知器を設置。広さは125坪で、9部屋を備えた木造の入母屋造りとなっている。逸木管長は「約4年の月日をかけ、ようやく完成した。耐震や火災対策も整い、大変喜ばしく思っています」と話していた。