震災や台風による大規模災害に備えようと、和歌山市岩橋の8自治会などでつくる岩橋防災ネットワーク(森繁孝会長)は1日、地域内の岩橋中央公園で防災訓練を実施。住民約150人が防災意識を高め、地域体制の強化を図った。
同団体は阪神淡路大震災以降、自主組織の必要性を感じた森会長(75)が中心となり約5年前に発足した。福祉施設や地域の団体などと協働で防災に取り組んでいる。
参加者を前に、森会長は自助の重要性を強調し「『被災者を一人も出さない』のが目的。自分を守るという意味で取り組んで」とあいさつ。
訓練は、これまで前もって用意してあったテントの設営からスタート。市消防局の起震車の地震体験、東消防署員による心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使い方指導があり、竹と毛布で作る簡易担架、新聞やビニール袋など身の回りのものを使った防寒具やトイレの作り方も学んだ。
初めて参加したという松井静代さん(65)は「毛布を使った担架は地区の運動会の種目にも取り入れられて、すぐに作れるようになりました。いざという時のために普段から訓練は大切ですね」と話していた。