視覚障害のある人が外出を楽しめるよう同行し、必要な情報の提供や移動などの支援をする「同行援護」を行う人を養成する研修会が20日、和歌山市内で行われ、福祉関係事業所の職員ら21人が、電車やバスの乗降、買い物の支援などを実習した。
福祉講習会や訪問介護などの事業を手掛ける㈲ポラリス(和歌山市鳴神、山形佳代代表取締役)が企画。
サービス提供責任者の資格取得のための研修で、実践的な応用課程の内容で行われた。
参加者はペアを組み、一人が目隠しをし、支援する側とされる側の役割を交代しながら学んだ。
和歌山電鐵貴志川線では、切符の購入や乗降を練習。列車に乗り込む場面では、参加者は、手の添え方、ホームとの段差の説明の仕方、声を掛けるタイミングなどを講師から教わり、一つひとつの動作を確認しながら取り組んでいた。列車内では、車窓からの風景を言葉で伝える訓練も行った。
バスの乗り降りや雑貨店での買い物、通常の階段より支援が難しいらせん階段の昇降の支援などにも取り組んだ。
参加した㈲ほほえみ(和歌山市梅原)の小畑ヤヨイさん(54)は「これまでも同行援護をしていますが、車を使っていたので電車は初めてです。車とは違う注意点がいろいろあり勉強になります」と話していた。