県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)が和歌山に初の聴覚障害者のための老人ホームを建設しようと取り組んでいる。年数回のイベントなどで建設資金を集めていく計画。5月10日には講師に戦場カメラマン・渡部陽一さんを迎え、初めての講演会「手と手の和」を和歌山市の県民文化会館大ホールで開く。
協会によると、近畿には同様の施設が兵庫、京都、大阪の3カ所にある。和歌山の聴覚障害者は普通の老人ホームに入所し、コミュニケーションが困難な場合も多いため、専用施設の建設を望む声が高まっている。
資金集めの活動として協会はことし1月、初めてのフリーマーケット「手と手の和」を和歌山城西の丸広場で開いた。気温が低かったことやPR不足もあって来場者はまばらだったが、施設建設に向けて希望の一歩を踏み出している。
年にフリーマーケットを4回、講演会などのイベントを2回開いていく予定。福田会長は「和歌山にも聴覚障害者が一緒に生活できる施設をできるだけ早く、できれば和歌山市内で建設したい」と話し、講演会に多くの来場を呼び掛けている。
渡部さんは「世界からのメッセージ~希望ある明日のために~」をテーマに講演する。午後0時半開場、1時開演。前売り券は大人1800円、中高生1300円、小学生800円(いずれも全席自由、当日券はプラス200円)。
前売り券の申し込みは電話またはファクスで、枚数と連絡先を同協会(℡090・2042・7207、FAX073・475・3600)まで。