平成25年に県内を訪れた観光客総数は約3021万4000人(前年比3・6%増)で、東日本大震災と紀伊半島大水害以降、3年ぶりに3000万人台を回復したことが県の観光客動態調査(速報)で分かった。外国人宿泊者数は前年比80%増の大幅な伸びを示し、過去最高の21万人を記録した。
県観光振興課によると、総数のうち、日帰り客は約2524万8000人(前年比3・0%増)、宿泊客は約496万6000人(同6・9%増)。紀伊半島大水害前の22年比では総数で2・4%少ないが、11月以降は宿泊、日帰りとも22年を上回る好調な入り込みとなった。
増加の要因は、伊勢神宮式年遷宮からの誘客キャンペーンの効果や、三重県南部の熊野尾鷲道路の開通などにより和歌山への移動時間が短縮されたことなどが挙げられる。
主要観光地7カ所の入り込みも全て増加し、和歌山市610万661人(前年比4・6%増)▽高野町137万4048人(同9・1%増)▽田辺市龍神村65万1614人(同9・3%増)▽同市本宮町136万6154人(同10・9%増)▽旧白浜町314万8219人(同3・7%増)▽那智勝浦町135万5550人(同9・4%増)▽旧串本町116万6208人(同8・1%増)――となっている。
外国人宿泊者数は過去最高の21万1754人で、前年比の伸び率80・4%は、日本全体の伸び率24・0%を大きく上回った。円高是正や放射能への不安の沈静化、県が国・地域別に行ったプロモーションの効果などが現れたとみられる。
国・地域別では、シェア1位(29・1%)の香港が前年比92・3%増の6万1724人、2位(21・2%)の台湾が同110・5%増の4万4971人と倍増し、北米、オセアニアなど6地域で過去最高を記録した。