名カメラマンとして数々の作品を手掛ける木村大作(74)が監督を務めた映画『春を背負って』の試写会と、舞台あいさつが8日、和歌山市松江のジストシネマ和歌山であった。監督デビュー作で大ヒットとなった5年前の『剱岳・点の記』に続く2作目。今回も山が舞台となっている。
『春を背負って』は、笹本稜平の同名小説を原作にした人間ドラマ。立山連峰を舞台に、父から子へと受け継がれる思い、山小屋に集う人たちの力強い生き方と、家族の温かな交流が描かれている。出演は松山ケンイチ、蒼井優、檀ふみ、小林薫、豊川悦司ら。
6月14日の全国公開を前に、木村監督は映画PRのため全国を横断中。和歌山は37県目といい、あいさつでは「自家用車で回っているので、3000㍍の山の上の方がずっと楽」とユーモアたっぷり。
「自信の持てる映画にしたつもり。作品を見て何かを感じたら、ぜひ周りの人に語り掛けてほしい」と話し「近くに大きなシネコンができたようだが、ぜひ公開はこの劇場で観て」と宣伝した。
試写後には監督自ら、名刺を兼ねた「監督公認・宣伝マン任命証」を来館者一人ひとりに手渡していた。