30日午後3時に迫った地元待望の京奈和自動車道紀北東道路の開通を前に、近畿地方整備局和歌山河川国道事務所は26日、地元企業や行政機関を対象にした内覧会を実施した。多様な事業者に道路を活用してもらいたいと、物流やバス会社、農協などの関係者を招待し、車約30台80人が参加した。
完成区間は紀の川インターチェンジ(IC)―紀北かつらぎICの12・9㌔。おととし4月には同道路の紀北かつらぎIC―高野口ICの4㌔が先に開通している。
事業は平成14年度に用地買収を開始し、18年度に着工した。総事業費1420億円。今回の開通により和歌山と奈良間は紀北東、橋本、五條の3道路(計36・1㌔)でつながる。
県内では残すところ紀北西道路(12・2㌔)のみ。内覧会で同事務所の担当者は、27年度内の県内全線開通を一日でも早くしたい考えがあることを強調した。
試走した参加者は、開通に向けて急ピッチで進む仕上げ工事を横目に、真新しい道路の感触を確かめていた。途中、上下線2カ所に設置されたかつらぎ西PA・ICも見学。現在は小さな休憩スペースのみの建物だが、将来的に、かつらぎ町が地域振興施設建設を計画していることも報告された。
参加したJA紀の里総務部の山中智部長(54)は「めっけもん広場への奈良や京都からの来店者増加や、青果物の輸送形態の向上なども期待しています」と話した。