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量刑争点に 御坊の旅館殺人初公判

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 平成24年9月に御坊市湯川町小松原の旅館「コトブキ」女性経営者を殺害し金を奪ったとして強盗殺人罪に問われた住居不定、無職の井倉孝司被告(61)の裁判員裁判初公判が18日、和歌山地裁(浅見健次郎裁判長)で開かれ、井倉被告は起訴内容を「間違いありません」と認めた。裁判は、事実関係に争いはなく、量刑を争点に進む。

 冒頭陳述などによると、井倉被告は同9月25日、宿泊していたコトブキで、4泊分の宿泊代金を踏み倒し、金を強取する目的で、経営者の吉井幸子さん(当時71)を包丁で何度も体を刺すなどして、出血性ショックで死亡させた。旅館には、何度も宿泊し、吉井さんを慕っていたが、代金を要求されたことで犯行につながったとされる。

 証人尋問に立った吉井さんの娘は、人望が厚かったことや、孫の成長を楽しみにしていたことなどを話し、「犯人にとって一番つらい状況をお願いします」と極刑を求めた。一方、弁護側は、井倉被告が命で償う覚悟があるほど反省し、これまでの絶望的な人生など酌むべき事情により、有期懲役刑を求めている。


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