南海電鉄和歌山市駅周辺の活性化をめぐり、仁坂吉伸知事が昨年12月に「再開発をする一歩手前になっており、具体的な構想もできている」と発言し、来年度には県が市をリードして企画提案を行う考えを示していることについて、4日の市議会本会議で坂本安廣総務公室長は「知事の発言については歯がゆい気持ちもある」と述べた。
戸田正人議員(絆クラブ)の一般質問に答えた。戸田議員は、市が具体的な再開発構想を示すべきとの観点から、仁坂知事の発言に対する感想を「市のプライドをかけて」答弁するよう求めた。
坂本総務公室長は「まちづくりは住民に最も身近で地域の実情を把握している市町村の役割」とし、「県都であり中核市の職員として、県にリードされることなく、市のことは市でやるという気概と情熱を持って、地域の特色を生かしたまちづくりを進めたい」と答弁した。
戸田議員は、再開発に向けた市の現時点の取り組みについても質問。大橋建一市長は、県、南海電鉄、和歌山大学の専門家などと昨年夏ごろから打ち合わせを行っていることを明らかにしたが、正式な連携会議の立ち上げや会議録の作成などは行っておらず、「具体的な施策を示すまでには至っていない」と答弁した。