岩出市は21日、平成26年度当初予算案を発表した。一般会計は過去最高額となる前年度比8億2270万円(5・7%)増の152億7985万円。特別会計と水道事業会計を含めた総額は27億5406万円(10・3%)増の293億7003万円。市の将来像「活力あふれるまち ふれあいのまち」実現に向け、積極的な予算措置をとった。
重点的配分は、クリーンセンター進入路となる市道押川根来線新設改良事業(3億7700万円)など防災・災害対策に4億8238万円▽京奈和自動車道岩出インターチェンジ(仮称)へのアクセス道路を整備する市道根来安上線新設改良事業(3億6460万円)など渋滞対策に3億7480万円▽平成27年度の第三期認可区域整備完了を目標に推進する下水道事業特別会計繰出金(4億4356万円)など地球環境対策に6億608万円▽紀の国わかやま国体のバドミントン競技会場となる市民総合体育館の整備事業(3887万円)など国体準備事業に1億5751万円▽浸水対策に1億134万円――を計上している。
中芝正幸市長は「年々多様化する市民ニーズに対応していかねばならない。平成27年度は京奈和自動車道紀北西道路など大きなプロジェクトの完成、紀の国わかやま国体開催という全国規模のイベントが行われ、市制の節目の年『10年』を迎えるにあたり、前年度である平成26年度は重要な年になる。防災・災害対策、道路渋滞対策、浸水対策、地球環境対策、国体準備費の各事業について重点を置いた積極予算となった」と述べた。
〔歳入〕
市税は地方財政計画により、前年度比1億1600万円増の53億6200万円となり、国庫支出金は社会資本整備総合交付金や臨時福祉給付金給付事業費補助金などで4億1300万円増の25億4700万円。一方で、市債は4000万円減の7億5500万円となった。
〔歳出〕
国民体育大会実行委員会補助金や臨時福祉給付金、子育て世帯臨時特例給付金により、補助費は前年度比2億6600万円増の18億9700万円。人件費は26年度の定年退職者の退職金として、2600万円増の24億700万円となる。
新規事業は、各公民館施設のバリアフリー化やトイレ改修などを計画的に進める各公民館福祉避難所対策(5237万円)▽下水道の供用区域の拡大に伴い、各公共施設で下水道接続を実施する公共施設等下水道接続(5029万円)▽浸水に早急に対応するための排水ポンプ車購入(5000万円)――などに取り組んでいく。