海南市は20日、平成26年度当初予算案を発表した。一般会計は239億6596万円。25年度が市長選の実施に伴い義務的経費や継続事業を中心とした骨格予算だったことと、新庁舎の移転整備や「(仮称)西部スポーツセンター」の建設が本格化したことから前年度比8・3%の増加となった。
持続可能で安定した財政基盤を確立していくことに軸足を置きながら、現在直面する課題の解決や将来の市の総合的な発展につながる事業へ予算を重点的に配分。新庁舎整備事業は29年10月の供用開始へ向け、概算事業費27億2000万円の内、新年度で移転先となる南赤坂の用地と㈱和歌山リサーチラボ社屋の取得費7億5000万円を計上している。「(仮称)西部スポーツセンター」建設事業は船尾の旧第一中学校跡地を活用し、簡易宿泊施設・体育館・フットサルコートを備えた総合スポーツ施設に再整備。27年4月下旬のオープンを目指し、新年度に建設工事費6億2980万円を盛り込んだ。特別会計は7会計全体で157億5468万円(前年比1・6%増)、企業会計は2会計全体で67億926万円(同44・9%増)。予算総額は464億2991万円(同9・9%増)となっている。
【歳入】
市税は1・5%少ない72億5200万円で、法人市民税や固定資産税で1億1000万円の減収となり、地方交付税は4・2%増多い59億5000万円の見込み。借金に当たる市債は新庁舎の整備や「(仮称)西部スポーツセンター」の建設に伴い23・7%増の36億2500万円となっている。
【歳出】
人件費は退職者の不補充による職員削減で1・3%減の48億1800万円。扶助費、公債費を含めた義務的経費は122億6600万円で全体の51・2%を占めている。建設費の投機的経費は95・4%増の39億7900万円。他の主な事業に防災対策、中学校空調設備整備費を計上している。