県内全13河川の漁業協同組合はことしから、18歳以下のアユ友釣り遊漁料を無料にする。若者に川に興味を持ってもらうことで、減少傾向にある釣り人を増やし、地域活性化を図るのが狙い。県内全漁協が無料化を進めるのは全国初の試みとなる。
各組合が出資する県内水面漁業協同組合連合会(紀の川市桃山町、大杉達会長)によると、県内各漁協の遊漁料(日券)はこれまで、一般は2000~3000円程度、小中学生はその半額、乳幼児は無料だった。
県は良質なアユで有名な地域で、食用アユの養殖量は全国1位。アユの稚魚の放流量や遊漁者数もトップクラスを誇る(昨年現在)。
しかし、釣り人口は全国的に年々減少。県でも平成7年以降、景気低迷や若者の嗜好(しこう)の変化などにより、ピーク時の半分ほどに落ち込んでいるのが現状だ。以前は流域付近にあった民宿も減少、廃業の一途をたどっている。
数年前からはアユの解禁日を1カ月ほど早めるなど、遊漁者数の増客に取り組んできた。
また連合会では今後、来県者に県内の釣り場の詳細や観光スポットなどを紹介するマップの作成、販売をしていくという。連合会は「今後は18歳という年齢の幅を20歳、25歳と広げていければ。特に若い年代の人に興味を持ってもらえるように、これからもさまざまな取り組みをしていきたい」と話している。
問い合わせは同連合会(℡0736・66・0477)。
全国でもトップクラスの稚魚の放流量(同)